マッケイ製法?グッドイヤーウェルト製法?革靴の製法、見分け方解説!
高級革靴ではよく使われる製法にマッケイ製法やグッドイヤーウェルト製法というものがあります。
あなたはこれらの製法の特徴を知っていますか?これらの長所と短所を知ることで、靴のブランド選びの参考にもなるので是非知ってください。
この記事では当サイトでも紹介している高級ブランドでよく使われている以下の
- マッケイ製法
- グッドイヤーウェルト製法
- ノルウェイジャン製法
の3種類の靴の製法について説明していきますのでご覧ください。
マッケイ製法
マッケイ製法は高級靴によく使われる製法の1つです。
マッケイ製法とは靴の表革(アッパー)と靴底(ソール)をつなぎ合わせる時の方法のうちの1つです。そのマッケイ製法の特徴は
長所
- 新品でも最高の履き心地
- 軽い
- コバが出ないのでシルエットも綺麗
短所
- ソール交換時にアッパーにダメージを与える可能性がある
- グッドイヤーウェルト製法より耐久性に欠ける
以下で、上記の長所、短所を説明していきます。

出典:http://www.union-royal.jp/
マッケイ製法は上記で話したようにアッパーとソールを直接縫い合わせるという単純な製法です。そこが長所でもあり短所を作り出しています。
長所は単純な方法なので足に余計な負担がかからず、製法の特徴でつま先が反るので新品でも最高の履き心地です。自然と足が前に進むような靴になります。
また、縫製も余計なものを挟んでいないので非常に軽いです。これも履き心地に影響するポイントです。

上記写真はマッケイ製法のくつです。靴の内側から縫製しているので黄色い四角のところのソールの横幅(コバ)が出ないので横への広がりを抑えられ綺麗なシルエットになります。
短所は直接アッパーとソールを縫い付けている為、ソール交換する時に図でいうマッケイ糸を取ってアッパーとソールを離します。そして再度アッパーに縫製しなおすので、どうしてもアッパーにダメージがあります。
マッケイ糸もソールの底を通しているので、何年も履いていると歩く時に糸が擦れて切れたりなど、耐久性もグッドイヤーウェルト製法と比較すると気になります。
マッケイ製法は最高の履き心地、シルエットに特化した製法で靴の魅力を最大限に活かした製法になっています。
マッケイ製法 靴ブランド
マッケイ製法を採用しているブランドで私がおすすめしているブランドにm.a+(エムエークロス)があります。
非常に高い品質、技術力、デザインを持ったブランドなので気になる人は下記の記事をご覧ください。
グッドイヤーウェルト製法
グッドイヤーウェルト製法も高級靴、特に高級ドレスシューズによく使われる製法です。
中底、甲革(アッパー)、コバの3点を縫い付ける製法で、丈夫でソールを簡単に張り替えることができます。
グッドイヤーウェルト製法の特徴として
長所
- コルクが自身の足の形にフィットしてくる
- 耐久性にすぐれている
- ソール交換時もアッパーを傷つけない
短所
- 足になじむまでは少し硬い
- コバが出るので横幅がでる

※引用:http://www.union-royal.jp/
長所としてグッドイヤー製法は労力がかかりますが、図のように中底、甲革、コバの3点でがっつりと縫製されているので丈夫なのが特徴です。
また、ソールとアッパー調節縫い合わされていない事でソールの張替えが簡単なので、アッパーを傷つけません。それによって靴を長持ちさせる事ができます。
またグッドイヤー製法はソールと中底の間に中物という板状のも(コルク)があります。これにより吸湿性やクッション性も出てきます。
グッドイヤー製法はしっかり固定されているので購入当初のソールの反りはありません。
短所は購入当初は若干硬いので足なじみはあまり良いとは言えません。着用していくごとにコルクが自分の足の形に変わりなじみが良くなっていくのが特徴です。

また縫製の方法上、出し縫い糸が靴の外で縫っているので、コバがあり少し横幅が出た靴になります。
グッドイヤー製法は耐久性も考えられた、靴を長く履くことができるような製法です。好きなブランドを長く履きたいというあなたにぴったりな製法です。
グッドイヤーウェルト製法 靴ブランド
グッドイヤーウェルト製法を採用している僕のおすすめブランドはguidi(グイディ)です。
guidi(グイディ)は革の扱いのスペシャリストたちが作る革ブランドです。履くごとに経年変化を重ね自分仕様になっていく革アイテム最高なのでよければご覧ください。
ノルウェイジャン製法
ノルウェイジャン製法(ノルウィージャン製法、ノルベージャン製法などとも言われます)はノルウェーで出来た製法です。
アッパーが外側に折り返されて中底と縫い合わされ、出し縫いも2か所あり頑丈な作りになっています。
ノルウェイジャン製法の特徴としては
長所
- 作りが丈夫でクッション性が高い
- 防寒、防水性が高い
- ソール交換時もアッパーを傷つけない
短所
- 丈夫ゆえに硬い
- 手間がかかる製法で高価になりがち
- ノルウェイジャン製法を採用しているブランドは少ない
- 外観がぼてっとして綺麗目の靴には合わない

長所として、ノルウェイジャン製法の特徴としてソールが4枚入っているので丈夫、防寒性が高いということです。またアッパーを外向きに折り返しているので防水性も高い仕様になっています。
厚いソールのおかげでクッション性もあり凸凹した地面でも安定して歩くことができます。元々、雪道や登山用靴で採用されているので機能性がある製法になっています。
また、グッドイヤーウェルト製法と同じくアッパーとソールが直接縫い合わされていないので、ソール交換も容易に行うことができ、アッパーを傷めることがありません。
短所としては、ソールが厚く丈夫ゆえにつま先の反りがないため革が柔らかくなるまでは少し歩きにくいかもしれません。
今ではノルウェイジャン製法を採用しているブランドも少なく、マッケイ製法、グッドイヤーウェルト製法より手間がかかるので高価になりやすいです。

出典:https://io-shoes.jp/
外観では縫い目が2本見えるのでマッケイ製法、グッドイヤーウェルト製法とみきわめることができます。
人それぞれの好みによりますが、ノルウェイジャン製法の外見の特徴はボテッとした印象になるんので綺麗目な靴にはならず、アウトドアの様な印象になります。
機能面を重視した製法なのでアウトドアなあなたやボリュームのある革靴が好きなあなたは、この製法がおすすめです。
ノルウェイジャン製法 靴ブランド
ノルウェイジャン製法を採用している数少ないブランドがパラブーツ(Paraboot)です。
パラブーツ(Paraboot)が気になるあなたは以下に楽天通販を載せておきますので、ご活用下さい。
まとめ
ここで紹介した製法は主に高級革靴で使用されるものです。それぞれ製法ごとに特徴があるのでここでまとめておきます。
- マッケイ製法:軽く履き心地が抜群に良い、コバが出ないので靴のシルエットが綺麗
- グッドイヤーウェルト製法:耐久性が高い、ソール交換時もアッパーが傷まない、長く履くことで自分に合った履き心地になる
- ノルウェイジャン製法:クッション性が高い、防水防寒性が高い、
ソール交換時もアッパーが傷まない
それぞれでメリットが違うので、あなたの望む特徴から製法を選んでみてはいかがでしょうか?